中植正剛 神戸親和女子大学准教授 教育工学を専門にする大学教員の日々の雑感


by toshishyun

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学校を見ると社会の将来が見えるといいます。そして、日本は、よくも悪くも、すぐにアメリカのマネをします。

つまり、アメリカの教育を見ると、日本の教育の未来が、そしてその先の日本の社会を見通すことができるというわけです。

下記のリンクは、dePaul大学の高橋先生が書かれた記事です。ぜひ読んでください。未来予想図として読むと、非常に考えさせられます。

時間が無い場合は、「3. 日本からみたイメージと異なるアメリカ」から読むといいと思います。アメリカに対する見方が変わると思います。

対岸から見た日本の教育

ホントは自分で高橋先生みたいな記事を書ければいいんですが、まだまだ見識不足であります。ただ、何度もアメリカに来て色々見聞きしている僕に今できることは、それを紹介することです。

最後に一つ付け加えると、アメリカに視察に来る日本人は、アメリカの「いいところ」だけを表面的に見て帰ることが多いということです。

質問、コメントがあれば、よろしくお願いします。わかる範囲でお答えします。わからなければ、周りの人に聞いてきます。
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by toshishyun | 2009-03-10 14:14 | アメリカ文化
3月3日~6日の期間、ミルズ大学附属小学校で行われた授業研究会(レッスンスタディ)に行ってきました。

日本では当たり前の授業研究ですが、アメリカでは10年前に始まったばかりの取り組みです。

今回は、De Paul大学の高橋昭彦先生が、分数の授業をされました。4日間通して行うような授業研究会は、日本でもあまり見られないものなので、貴重な経験になりました。コーディネーターは、授業研究をアメリカに紹介されたパイオニアの一人、ミルズ大学のCatherine Lewis先生、ファシリテーターは、同じく授業研究をアメリカに紹介された、吉田誠先生です。

今回の目玉は、分数を学ぶのに、テープや棒を使うこと。たとえば、1mのテープを用意します。そして、その3分の1、4分の1、5分の1の長さの段ボールの棒を用意します。それぞれの棒の長さは言わないで、それぞれ何mなのかを生徒に考えさせます。(答は1/3m, 1/4m, 1/5m)。これは、日本の教科書に基づいた、日本流の教え方です。

日本人にとっては、当たり前かもしれませんが、アメリカには線分図というものがないので、通常はピザのような円を用いて分数を学びます。分数=円グラフというのは、アメリカで固定した考え方です。したがって、このように直線を使って分数を学ぶのは、斬新なやり方です。

それから、このやり方の特徴は、分数を「部分と全体」、つまり、1/3や1/5のように、1に対する相対的な量として捉えるのではなく、1/3m, 1/5mのように、「単位」、つまり絶対的な量として分数を捉えるところにあります。

アメリカ人は、「部分と全体」「単位」、この両方の考え方を一度にないまぜにして教えます。しかし、日本人は「部分と全体」を学ぶまえに、まず、「単位」としての分数を学びます。

直線で分数を学ぶこと、そして、単位としての分数を学ぶこと、これらによって、数直線上で分数がどのように表わされるかという理解が深まります。例えば、0mから始まる数直線があるとします。その数直線上に1m, 2m, 3mと目盛が打ってあるときに、2/5mがどこにあるか、7/3mがどこにあるか、そういうことが理解できるようになります。これはゆくゆくは、分数の掛け算・割り算に繋がっていきます。

アメリカ人の場合だと、円を使って学ぶので、分数と数直線との関連づけが難しいのです。そして、1に対する相対的な大きさとしての分数しか習わないので、そこにmやリットルなどの単位を導入して、分数を絶対的な量として考えたときに混乱するわけです。分数の掛け算や割り算でも、例えば「2/3mの1/5は?」と言われても、ピンとこないわけです。

とまぁ、こういう内容の授業が行われたわけです。

4日間で、ここで書ききれないほど多くのことを学びました。何を学んだのかは、次の投稿で書いていきたいと思います。

高橋先生の素晴らしい授業からは、授業の方法に関することを学びました。授業後の検討会や高橋先生、吉田先生、Catherine Lewis先生との雑談からは、授業研究のやり方や検討会で話し合われる内容に関すること、アメリカと日本の算数カリキュラムに関することを学びました。また、サンフランシスコベイエリアの先生とも新たに知り合う機会にもなりました。

一夜明けた今日は、吉田先生とお昼ご飯を一緒に食べてきました。アメリカの教員向けの自学自習教材を作っていこうという話を持ちかけてくださり、モチベーションが一気にあがりました。4月か5月には、吉田先生のおられるニューヨークに行って、東海岸の小学校周りをしたいと思います。実現すれば、12年ぶりのニューヨーク、楽しみです。
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by toshishyun | 2009-03-08 18:33 | ラーニングとテクノロジー

AJAXはじめました

現在、携帯電話向けのソフトウェア開発をしていますが、プラットフォームの選定に苦労していることは以前に書きました。Java? Object C? Flash Lite?と、いろいろ迷いました。

結局、ハードウェアはiPhone, 環境はxhtml/JavaScript+PHP+DBの組み合わせでいくことになりそうです。iPhoneのカメラやGPSには、BigFiveというプロキシーを使えばJavaScriptからアクセスできます。(たぶん)。

この開発環境だと、移植性も高いので、いまのところはこれがベストの選択でしょう。

携帯という性質上、できるだけページの読み込み回数を少なくしたいので、すべての表示画面を1つのxhtmlファイル内に書いておいて、JavaScriptで画面を切り替えるという方法を取ることにしました。たとえば、1ページ目は<div id="page1"></div>タグの中に書いておき、2ページ目は<div id="page2"></div>の中に書いておき、随時JavaScriptでどれを表示するか制御します。

また、AJAXでサーバーと通信することで、xhtmlファイルが1つで済むようにしました。

AJAXはこれまであまり必要が無かったので書いたことが無かったですが、意外と簡単で、すぐに出来てしまい、拍子抜けです。もっと面倒かと思ってた・・・。Firefox、IE6以上, IE5以下、どれにでも対応するようにするのも、すぐに出来ました。

Flash + Action Scriptよりも、こっちのほうがいいな。タダだし・・・。
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by toshishyun | 2009-03-08 17:54 | ラーニングとテクノロジー
マイミクの方の日記に、TOEICの勉強の仕方を返信投稿したのですが、もったいないのでここにも投稿します。

その前に、まず、自分の英語のレベルから少し。この勉強方法が効果があるということを言いたいので、紹介します。

僕は21のときに英語を始めました。とあるきっかけでアメリカに留学したからです。手持ちの知識は、大学受験英語だけ。英会話教室には通ったことなし。それまでに口に出した英語は「How are you」「Thank you」くらいという、平均以下から始めました。当時のTOEFLの得点は450点。

英語が出来ないのに留学したので、苦労話は色々とありますが、それは置いといて、とりあえずそれから10年がたちました。

現在は、日常会話レベルでは、アメリカ人には、「ほとんど訛りがないですね」「near nativeレベル」と評価してもらっています。社交辞令的な「Your English is good」という褒め方ではなくて、具体的に指摘してもらっているので、ある程度信用できる評価かと思っています。

ただ、大勢の前のディスカッションなどで、筋道立てて意見を発表するとなると、緊張もしますし、話す内容が高度になりますから、そういうことに気を取られて、気がつけばベタベタの日本語訛りのオンパレードになることが多々ありますし、その日の調子によって、疲れているときには、会話でも「かむ」ことが多くなりますし、場合によっては、わざと日本語訛りでゆっくり話すこともあります(相手がゆっくりハッキリしゃべってくれて、会話のペースを落とせるから)。傾向としては、よく知った相手と話すときや、日常会話のときに、上手に英語を話しているようです。まぁ、当たり前ですね。

ちなみにTOEICは990点です。TOEIC990点でも、Nativeレベルではなくて、まだまだNear nativeなんですね。いまだに苦労してます。

さて、成人してから英語を始めて、とりあえずはこれくらいのレベルになるためには、どのように英語を勉強したらいいのでしょうか?

もちろん、「これさえやればいい」っていう魔法のやり方はなくて、文法の勉強や、文章を大量に読むなど、いろんな方法を組み合わせて地道にやらないといけませんが、そのうち、僕が効果があると思うのは、シャドウイングです。これは、英語の動画や音声を聞きながら、聞き取った英語を口に出すという練習です。

以下、僕流のシャドウイングのやり方について、マイミクさんの日記に投稿した内容です。僕はこのやり方を「ほんにゃらシャドウイング」と呼んでいます。たぶん正式な名称はあるんでしょうが、面倒なので調べてません。

「ほんにゃらシャドウイング」のポイントは、ズバリ「恥を捨てる」ということに尽きます。

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シャドウイングやるときは、意味がなくてもいいから、赤ん坊がやるみたいに、言葉になってなくても、うにゃうにゃとついていくといいよ。転びながらでもなんでも、「ついていく」というところが大事だと僕は思います。

ワラワナ"ノ"アthィ・・・ みたいに (what you wanna know I thinkと実際の音声は言っている)。きっと、最初のうちは、こんなにハッキリとカタカナにすらならないと思います。アァアァ"オー"アthィ みたいな感じで、母音だけだったらなんとか追っかけられるかな?大切なことは、恥ずかしがらずにとにかく口に出すことです。

「強弱のイントネーションだけでもいい」から、最初はほんにゃらぼんやりと・・・続けてるうちに、何度か出てきたり、あるいはその時に気がむいたりして、どうしてもちゃんと聞き取りたくなる個所が出てきたら、何回も聞いて、「英語」として聞き取ってみる。それでもどうしてもわからなかったら、トランスクリプトを読んでみる。そんな風にやればいいのではないでしょうか?

感覚としては、ぼんやりうにゃうにゃから、少しずつ整形して形を作り出していくようなやりかたです。

このやり方の欠点は、とっても恥ずかしいので、なかなか人前ではできないところでしょうか・・・。

まぁ、このやり方(「音からアプローチ」)「だけ」だと上達に限りがあるだろうから、トランスクリプトをしっかり読んでから、英語としてシャドウイングするというやり方(「文字からアプローチ」)も併用してやるといいと思います。トランスクリプトを読んでからやる方法を併用すると、「あ、あのうにゃうにゃってこう言ってたのか!」っていう瞬間がきっと出てくると思います。

こんな風にしてると、ある程度聞き取れるようにはなるし、話す訓練にもなると思いますよ。


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ポイントは、ほんにゃらだけやっててもダメで、きちんとトランスクリプトを読んでからやるシャドウイングを組み合わせているところです。また、文法の学習や単語の学習などもきちんとやることで、ほんにゃらの効果は上がります。

感覚としては、ほんにゃらシャドウイングが中心にあって、その上達のために、学校で習うような英語学習をしっかりとやってシャドウイングを補強するという感じです。
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by toshishyun | 2009-03-08 04:43 | その他

給付金

39%の自治体がプレミアム商品券 総務相も「意外」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

もともと給付金というやり方で景気刺激をやるというのには賛成できなかったけど、もう一つ納得いかないのは、僕のような海外長期滞在者には給付されないということ。転出届を出してますから。

海外在住と言えども、「アメリカ合衆国」ではなく、みんなと同じように「日本国」に税金を払っているわけで、非常に不公平感があります。
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by toshishyun | 2009-03-06 13:17 | その他