中植正剛 神戸親和女子大学准教授 教育工学を専門にする大学教員の日々の雑感


by toshishyun

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Lucasfilm

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Lucasfilmのグローバルタレントディベロップメントのエグゼクティブの方の話を聞きに、お昼からサンフランシスコのDigital Arts Centerに行ってきました。お話もとっても楽しかったのですが、撮影に使用した小道具やキャラクター、ルーカス自身が集めた映画のポスターなどが所狭しとあちこちに整然と展示されており、わくわくどきどき、まるで遊園地に遊びに来たようでした。

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R2D2とツーショット。スターウォーズ関連では、ライトセーバーや、Xウィングの模型、果てはカーボンで固められたハンソロまで、映画でおなじみのあれやこれが、出てくる出てくる。もちろんすべて撮影で使われた本物です。

Lucasfilmに行くことが決まった時点で、こういうお宝にめぐり会うだろうなと思ってはいたものの、まさかこんなにたくさん展示してあろうとは思いませんでした。

案内をしてくださった方が、特別に理事が集うフロアを見せてくれました。なんとルーカスとスピルバーグのオフィスまで見せてくれるという大サービス。

もうこうなると観光客です。記念撮影ばっかりしてました。

こういうことが時々あると、あぁ毎日頑張って仕事をしようというモチベーションが上がってきます。
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by toshishyun | 2008-10-31 14:31 | その他
今日、近所の公園を車でまわってきました。アメリカは格差社会だと実感しました。

道一つ隔てて、5分くらいしか走っていないのに、これだけの違いがあります。

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いいほうの地域の公園は、とにかく緑が多くて、のどかで、バーベキューができるようなテーブルがいくつもあります。日本人らしき親子連れもちらほら。ちびっこたちは元気にサッカーをしています。とっても平和なミドルクラスの午後という感じです。駐車場にはBMWなどがちらほら停まっています。

いいほうではない地域の公園は、駐車場からして違います。ところどころへこんだ80年代のホンダアコード。砂だらけの10年落ちのトヨタ。公園を囲む金網には「ドラッグのない環境を」のポスター。公園内もやや芝生の割合が少なく、コンクリートの部分にはストリートバスケットの設備。ベンチには中学生っぽいのが机に座っていたり、おっさんが呆けていたりします。

ここシリコンバレーはとっても物価が高いことで有名です。家賃はだいたい1500ドル(約15万円)で、これでも1ベッドルームのお部屋です。そして、驚くのは、「いいほうではない」地域でも、家賃は10万円を下らないということです。これは夫婦二人だったらこれでもいいでしょうが、子どもが二人いる家庭では、ベッドルームが1つではとても暮らせないでしょうから、やっぱり家賃は15万くらいは払わないといけません。つまり、日本の平均的なサラリーマン家庭ぐらいの年収では、「ドラッグのない環境を!」などと言っているちょっぴりスリルのある地域に住まざるを得ないのです。

さて、カリフォルニアにはAPI(Academic Performance Index)というのがあります。これは、各学校のテストの結果を指標にしたもので、いわば学校の成績です。これが教育局から公表されています。となると、もちろんいい学校のある地域の不動産価格はべらぼうに高くなるわけです。そして、そういうところにはお金持ちが集まります。そして、良家が揃った地域の学校はますます良くなります。逆もまた然りで、悪い学校のある地域の不動産価格は下落しますし、当然そこには様々な社会問題が鬱積されていきます。このあたりの不動産価格は、日本のような「交通至便」などという要素よりも、このAPIによって左右されるほうが大きいようです。

もうおわかりだと思いますが、先の「いい公園」がある地域はAPIの高い地域です。おまけに言うと、いい公園の地域とそうでない地域の公園では、遊んでいる子どもの人種構成が違います。

安全で快適な環境に住み、いい教育をわが子に施すためには、何億もする家が立ち並ぶ地域、家賃が何十万もする地域に住まなければなりません。そうではない地域の教育はお世辞にも素晴らしいといえたものではありません。
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by toshishyun | 2008-10-24 16:24 | アメリカ文化

Stanford IT Openhouse

スタンフォード大学のITサービス部門が開催する展示会に行ってきました。

大学の中でも、いろいろなサービスがあって驚かされます。

ウェブサービス部門からは、
・ 大学のホームページのテンプレートを使って、簡単にホームページが作れるサービス
・ ボタンをクリックしていくだけで、オンライン調査などのフォームが簡単に作れるサービス
などが出品されていました。

そのほかにも、
 オリジナルのLMSである「Coursework」の展示
 iPhone向けの、授業登録・人名目録検索、学費支払いアプリケーションの紹介
 キャンパス全体のネットワークを監視する部門の紹介
 医学部生向けの、臨床実験方法を教えるオンライン教材の紹介
 ITに関する疑問質問を、自然語検索で答えるサイトの紹介
などなどがありました。すべて、スタンフォードのIT部門内で開発されています。それぞれのチームにスタッフが数人配置されているという、とっても贅沢なIT環境です。

外部の企業からはCicsoのWebEXというハイエンドのオンライン会議システムが紹介されていましたが、スタンフォードと契約しているということで、スタンフォードのメンバーであれば、ひと月30ドルぐらいで利用することができます。うーん、うちの大学なら数百万払っても、利用者はせいぜい数人だから、結局元がとれなくてこんなハイエンドな電子会議システムは買えないんだよなー。スケールメリットってすごいなぁ。

スタンフォードのように、何千人もの人が利用する環境だったら、IT部門もほんとにいろいろなサービスが企画できるし、とても贅沢な環境だなぁと指をくわえてみてきました。
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by toshishyun | 2008-10-24 07:26 | ラーニング

夏時間

アメリカには夏時間があります。夏のあいだ、時計の針を1時間だけすすめて、毎日、できるだけ長い時間を太陽の光の元で過ごそうというのだが、10月を迎えてそろそろ夏時間も終わりです。

たしか10月の第4日曜で終わりだったな・・・と調べていてびっくりしました。なんと、変わっていたのです。

2007年から11月第1週までになっていました。なんか、こういう生活の根本に関わるような法律やルールがコロッと変わってしまうことに驚くとともに、あぁやっぱりアメリカだなぁという感を強くしました。
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by toshishyun | 2008-10-20 13:13 | アメリカ文化
テレビを見ていると、Vote Yes for Prop 8(Prop 8に賛成票を!の意味) とか、Vote No for Prop 8(その逆)などというコマーシャルをよく見かける。路上を走る車にもそういうメッセージのステッカーが貼ってあったり、家の軒先にもそういう立て札を見かける。Prop 8ってなんだろうと思いきや、同じようにProp 2というコマーシャルがあったり、Prop7, Prop 10というのがあったりする。どうやら政治的なメッセージらしい。

アメリカはとても自己主張の強い人が多いから、自分の政治的なスタンスをステッカーに貼ったり、家の軒先にプラカードを立てたりする。もう来月には大統領選挙が迫っているが、OBAMA '08とか、McCain & Parin '08などというステッカーやプラカードもしばしば見かける。

さて、Prop 8というのはなんだろうと、よくラジオに耳を傾けてみると、これは「ゲイの結婚を禁止」するためにカリフォルニアの州法を「結婚は男女間のみに限る」ように変更する提案である。Propとはpropositionの略で、州法を変えるために住民投票を必要とする提案のことである。

つまり、Vote Yes for Prop 8とは「結婚は男女に限るという法案に賛成を!」ということで、Vote No for Prop 8とは「そんな法案には反対しよう!」ということなのである。

コマーシャルでは、お互いの主張が展開される。No派は「我々の生活に政府を介入させないで。カリフォルニア州ではみな平等だ。結婚はみんなのものだ。」といい、Yes派は「あなたの子供にゲイのことをどう説明しますか?ゲイの結婚に反対しただけで裁判にかけられますよ。」などと言って伝統的価値観や人権の抑圧を彼らなりに強調する。Yes派はさらに、かつてゲイの結婚を承認して全米中の注目を浴びたサンフランシスコ市長ニューソムの「あなた方がそれを好きかどうかなんて関係ない(=好き嫌いは別にして権利を認めよ)」と声高に叫ぶ主張を繰り返し放送して、ゲイの結婚の容認派の横暴を強調する。

もちろん、Yes派のバックには教会がついている。(アメリカ文化とキリスト教原理主義は切ってもきれないもので、いまだに何千万というアメリカ人が、世界は神によって6日間で作られ、我々人間は神によって作られたということを心から信じている。進化論を信じているのはたったの35%で、先進国中最低レベルである。ちなみに副大統領候補のパリンは猛烈なキリスト教原理主義者である。アメリカでは、キリスト教で禁止している人工妊娠中絶を行っている医師が殺されたり、医院が爆破されたりすることもままある。アメリカのキリスト教についてはまたの機会に書きたい)。

ちなみに、No派のコマーシャルはこんな感じだ。

http://technorati.com/videos/youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DUtUlJel4RR8

Prop 8のNo派にはブラッドピットが10万ドル(約1000万円)を支援したりして、この11月に最も注目される住民投票である。

こんな風に、大統領選挙がらみのコマーシャルに加えて、毎日毎日、他の政治的主張がラジオやテレビで流れる。Prop 2とは動物実験を禁止するという法案であり、Prop 7は2025年までに電力を風力などの新しい発電に切り替えるというものである。Prop 10は天然ガスで走る自動車を購入する消費者への補助金や、天然ガスの車の研究開発に50億ドル(5000億円)をかけようというものである。

これらのPropはいろんな裏があって提案される。もちろんProp 10はテキサスの石油王の力が働いている。多くは利害関係がからむ資本家の多額の政治献金や寄付によって提案される。

日本人にとっては、ゲイやエネルギー問題や動物虐待問題を左右する重要な法律改正に直接住民が参加するということは新鮮である。こう毎日コマーシャルが流れていれば、別に興味がなくてもそれなりに詳しくなってしまうし、住民による意思決定は、さまざまな社会問題を「自分のもの」として自然と捉える態度ができていいなと思う。しかしその反面、住民を取り込むためのイヤらしい金が飛び交う様子もなんとなくに匂ってくる。このあたりが、社会問題に対する日本人とアメリカ人の感覚の違いの原点なんだと痛感する。

ちなみに、アメリカの教育では、州や市などのカリキュラムにおける教育の目的について「政治に参加できる民主的な教養を持つ人材の育成」というような文言が必ず織り込まれる。このような字句は、日本人的には「はいはい能書き能書き」と思ってしまうし、実際僕も最近まで単なる美辞麗句だと思っていた。

ところが、今回客員研究員という、ある程度精神的に余裕のある身分でこちらに来て、テレビやラジオなんかで政治や文化に目を向ける余裕が出てくると、必ずしもアメリカのそういう教育目標が能書きではないことがよくわかる。

日本の選挙はほぼ完全に間接民主主義で、住民投票なんてまぁ一生に一回あるかないかだから、政策ではなく「人」を選ぶことになってしまいがちである。おのずと政策に与える自分の影響力は実感できないし、我々が社会問題に疎くなるのも仕方がない。しかも、どの政治家が何を言ってるかなんて、市民活動家でもない限りいちいち細かくはチェックしていられないのも実情であるから、なおさら政策について判断をしている実感は、我々有権者には少なくなる。

反面、アメリカでは、州の財政や自分たちの生活に直結する政策を選択する機会が頻繁にやってくる。あれこれと主張するコマーシャルを冷静に読み解き、問題の本質を見つめながら自分の政治的スタンスを決めるという、メディアリテラシー的な素養も必要になる。

アメリカ人の社会問題に対する意識が高いから、こういうPropのような制度があるのか、それともこういう制度があるから意識が高いのか、それについて考えても意味はないだろうが、まぁこういう国だ。

別にアメリカが何でもかんでもいいとは思わないし、基本的に僕はアメリカというのは滅茶苦茶な社会だと思ってる。(そのハチャメチャぶりをぜひここに面白おかしく書きたい!)。でも、Propみたいなのを見ていると、日本の地方自治体なんかでも、住民の直接投票で決めてもいいことがもっとたくさんあるはずだ、とは思う。
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by toshishyun | 2008-10-18 16:15 | アメリカ文化