中植正剛 神戸親和女子大学准教授 教育工学を専門にする大学教員の日々の雑感


by toshishyun

モラルとセキュリティ

10代のネット利用を追う: 小学校でネットの約束事の授業~ニフティの「情報モラル教育」

ちょっと古い記事になりますがが、前から思っていたことをメモ。ちなみにこの記事は、ネット詐欺にかからないようにするにはどうしたらいいかってのを、ニフティが小学校に出前講義したというもの。

これは情報モラル教育じゃなくて、情報セキュリティ教育じゃあないのかな?

この二つ、混同されることが多いけど、しっかり区別すべきだと思います。情報セキュリティ教育は防犯教育であり、情報モラル教育は社会的発達を促す道徳教育です。

セキュリティは自分を守る防衛の話であるのに対して、モラルは他者や自分の属するコミュニティーとの関わりかたの話です。

家庭生活に例えると、セキュリティは、泥棒に入られないためにどうしたらいいかとか、訪問販売にひっかからないためにはどうしたらいいかという類の話ですが、モラルは、マンションの住人や地域の住民と協力してみんなでより良い生活を送るための知恵であったり心構えであったりするわけです。

セキュリティはとっても大事ですし、上記の記事のような取り組みはどんどんやったらいいと思います。しかし、情報モラル=情報セキュリティっていう認識のままで情報教育をしていくのはどうかなと思います。情報セキュリティばっかりやっていても、情報社会の中で人と関わりながら快適に楽しく生活をしたり仕事をしたりすることには全く繋がりません。むしろ、インターネット=怖い、パソコン=怖いという印象が一人歩きする危険もあります。

どうしてパソコンとインターネットに関する教育だけ、防犯教育と道徳教育がイコールになってしまうのでしょう?なまじカタカナにしないほうがいいんじゃないかな?そうだ、情報防犯教育、情報道徳教育って日本語で言えばいいんだよ!
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by toshishyun | 2009-01-28 17:04 | ラーニングとテクノロジー