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中植正剛 神戸親和女子大学准教授 教育工学を専門にする大学教員の日々の雑感


by toshishyun

算数の教科書

少し前に、Palo Alto市の小学校で使われる算数教科書が Everyday Mathという教科書に決まりました。Palo Altoでは、7年に一度、教科書を選定します。

保護者、教員、校長、学区の職員からなる委員会で選定しますが、その選定を巡ってはインターネットのフォーラムで、保護者同士のアツイ議論が交わされてきました。僕の研究所の同僚も、自分の子どもに関わることですから、かなり気になっていたようです。

なぜこんなにみんなアツくなるのか、それは、アメリカの場合は、全国統一の学習指導要領がないため、教科書が変わるということは、カリキュラムそのものが変わるということを意味するからです。教える内容、その教え方、教え方の背景にある教育観・学習観、どの学年でどういう順番で教えるか、そういったものが根底からがらっと変わるわけです。

そして、これはアカンと保護者が判断したら、我が子を守るために、自分たちなりの教科書を買ってきて子どもを教えたり、公文に子どもを通わせたりします。そうやって家庭で自衛するわけです。

そして、どうやらこのEveryday Mathは「アカン」教科書だと判断する保護者が多いようで、公文は今後かなり儲かりそうだということです(笑)。

そのあたり、いろいろ調べてたら、シリコンバレーでお子様を育てておられるこの方のブログに行きつきました。

算数の教科書選定 http://blog.livedoor.jp/parsley777/archives/51597277.html

算数教科書 Saxon Math シリーズ 
http://blog.livedoor.jp/parsley777/archives/51622370.html


ものすごい労力を使って調査されています。すごいですね、母は強しです。読んでいて、いろいろと新しいことがわかりました。
by toshishyun | 2009-05-13 10:47 | ラーニングとテクノロジー